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両親が眠る墓に参る日

お墓参りの体験談
お墓参り
両親が眠る墓に参る日
【体験談14】

今住む家からは遠い山の上に、両親の眠る墓地があります。先に亡くなったゴルフ好きの父が、生前まるでグリーンのような眺めのいいに墓地をと望んでいましたので、遠いとは思いましたが、決めたようです。お墓も洋墓で、彫る字も悩んで、「和」に決めました。

しかし、田舎の悲しさか、親戚が色々難癖をつけて、気にする母は親戚の言いなりになった部分もあり、世間体を気にする風習が残念で、死んでまで気にするしがらみが悲しく思えたものです。

その母もしばらくして亡くなり、両親が眠る墓となりましたが、なぜか足を運ぶ機会はめっきり減りました。何度かは盆と正月に報告をしに行ってはいましたが、そのうち、私なりにわかったことがあります。

場所は父が気に入った所だけど、墓は決して家族が思ったものではなかったですし、親戚の力で変形してしまっているようにさえ思えたのです。

今は、骨は墓地にあるけれど、父母は私の心にいる、そばにいる、まるで歌の歌詞のようですが本当にそう思えます。

墓参りに行くときは、晴れた日に行きます。緑の芝が広がる中、ゴルフをする父を、母の名前の一字「和」を見て母を思い出しに行くことにしています。


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